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安倍 |
すごい数です。あそこに、もう、紙くずみたいに積んでいます。それを、何年も前のものを引っ張り出して眺めていると、イメージがわくわけです。 |
門脇 |
えぇ。 |
安倍 |
「あっ、これ使える。」「これはこうやって使おう。」 |
門脇 |
はいはい、なるほど。今回入った作品も、いずれもそういう中から? |
安倍 |
ですから、早く言うと品物を見てスケッチを見ていたら、「これはあれ」、「これはあれ」と、全部振り分けられるんです。 |
門脇 |
なるほど。 |
安倍 |
「あのぶんはこれだな」とわかります。 |
門脇 |
はいはい。 |
安倍 |
それくらい忠実に作っています。 |
門脇 |
あぁ、なるほどね。前に一度作ったけど、また作ってみようということもありますか? |
安倍 |
あります。ラフスケッチを見ていたら、前もこれ作ったんだけど、ああ、これ、もう一度作ってみよう、というんで作るんです。ところが、全然時が違うんで違うものが出来るんです。 |
門脇 |
はぁ。 |
安倍 |
同じものは出来んです。 |
門脇 |
違うんですか? |
安倍 |
違うものが出来ます。 |
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