茶房ものはらへようこそいらっしゃいました。ごゆっくり閲覧ください。
No.465マスター2005-07-06 10:07:26.28638+09
40の茶碗はさむしろさんもお気に召されてるようです。
No.466さむしろ2005-07-06 18:41:08.976106+09
完成度から言えばNO35だと思いますがNO40も好きですね。
価格のことですが二人展の価格表をみると、陶陽さんと安人さんの価格差は「こんなにあるのか!」と言いたくなる位ありますね。
ただ今回二人の作品を並べることによって、その評価の差に納得するか、あるいはあらためて評価をしなおすといったことがあるかもしれません。
出川直樹さんも寄稿文の最後で「この展観に桃山備前の名品の何点かを加えたなら、おのずから陶陽と安人それぞれの伝統の受容とそれからの方向と距離が明らかになったであろう。」と言っているように、桃山備前の名品を脳裏において展観にのぞめば、それこそ方向と距離を感じる事ができるかもしれないですね。
No.467マスター2005-07-06 19:01:23.867131+09
NO464は主観を排し客観性をもって評価せよということですね。どうしても好きなものにいきがちだしまた甘くなりますからね。

R市のNさんが来店されました。
「作者からの力に圧倒された」「でも手が出ません」
とおっしゃってました。
うれしいお話を聞いてききそびれたんですが、名古屋三越での二人展に行かれたのでしょうね。
No.468あしろ木2005-07-06 23:02:42.619713+09
数奇者は本能のおもむくままに、好きなものを手に入れて満足して、その余韻にしばらく浸るのですが、それが自己満足で終わらせないために、後々後悔しないために、第二の視点はどうしても必要になるのです。
しかし、これが至極難しい。
好きなものと冷静な判断が一致した時は、即決まるのですが
一人で決めるときは、どうしても「好きなほう」が勝ってしまいますから・・・
かなり「買い方」の実地勉強をしないと、会得できません。
見ているだけでは いつまでたっても「眼力」はつきません。どうしても勉強代が必要ですね。(あおい)
No.469さむしろ2005-07-07 12:55:03.149112+09
安倍安人は作品数の少ない作家です。想像では年間数十点くらいしか作らず、多分百点を超えることはないのではないかと思います。
一方、安人コレクターは一度手に入れるとなかなか手放しません。一人で百点あるいはそれ以上を所有する不届きもの(?)もいるやに聞いています。
大コレクターはもちろん小コレクターもなかなか手放さないため取引が少ない。従って相場が立ちにくいということもあるのではないかと思います。
個展において安人作で最も高いのは水指だと思います。三越展での水指は80〜100万円位ですが、いま知っている範囲の安人作品で300万円出してもほしいと思うものが何点かあります。でも所有者は500万円でも売らないと言うだろうと思います。
しかしそのようなことはごく一部の人達の世界の話で一般の人達は知りようもありません。そんな調子ですから正当な評価とか相場は立っていないといえるのかもしれません。
No.470あしろ木2005-07-07 13:30:29.300889+09
安倍安人の水指は「今買っておかないと、値上がりしたら買えない。」と思い、一大決心をして買った覚えがあります。
あれから約10年。値段は倍〜倍以上になっています。
物の値段が下がっている(特に美術品関係)時代に、逆に値段が上がるのは、中身が本物である証ではないでしょうか。(あおい)
No.471あしろ木2005-07-07 22:27:03.358438+09
不届きものの安人コレクターともなると、水指20点 花入れ(大小)30点 茶碗10点 徳利15点 酒器15点 茶入れ皿鉢その他10点・・・ 

勝手に想像すると 空恐ろしい気がしてきました。(あおい)
No.472さむしろ2005-07-07 22:46:25.806719+09
うう〜ん。
気が遠くなってきました。
No.473あしろ木2005-07-08 10:13:59.253007+09
気絶しないでください。
安倍安人の個展を初めて見た時は、その力に圧倒され、一つ一つを丹念に吟味する余裕がないまま、頭の中を駆け巡る、「いったいこれは何ということだ。今までの備前焼と違う。」といった困惑と、「実に美しい備前焼だ」という感動で、心も動揺してしまい、とても疲れてしまった経験があります。
作家のパワーを ひしひしと感じた瞬間でした。(あおい)
No.474マスター2005-07-08 22:12:41.034697+09
きっとKさんもR市のNさんも 同じような体験をされたのでしょう。
No.475あしろ木2005-07-08 23:01:59.033155+09
安倍さんもこのHPで言っているように、世間で一般に「作家物」と言われている作品は、大きく二つに分けることが出来るとおもいます。
一つは 芸術家(アーティスト)の作品
もう一つは いわゆる伝統工芸における職人の仕事(作品)

安倍安人の作品を身近に置くようになってから、それまでに持っていたものは、ほとんど全て 押入れの奥で眠ることになりました。
力の差が歴然としているんです。
これが芸術作品が放つパワーなのでしょう。(あおい)
No.476さむしろ2005-07-09 01:18:33.083215+09
知人のSさんから電話があり、是非愛知県陶磁資料館へ行きなさいと強く勧められました。Sさんは安人さんとも付き合いが長く、陶芸・アートに詳しくて見識の高いかたですが、愛知県陶磁資料館で桃山茶陶を見た後名古屋三越での二人展の安人さんの作品をみて、長い間漠然としていたもの、霞みがかかっていたものが晴れて、安倍備前がはっきりと見えたといっておられました。時間をとってまわってみようと思います。
アートと職人物。アートたる所以がよりはっきりするかもしれません。
No.477あしろ木2005-07-10 19:07:38.607663+09
愛知県陶磁資料館へ行って来たという友人が訪ねてきました。
「数多くの桃山の名品を見て、色々感じることはあったけど、最終的に思ったのはみんなとてもきれいだ。」ということでした。
「特に印象に残ったのは、備前三角花入れだ。」と言っていました。実際は色がすごく鮮やかで下部のほうが大きかったそうです。(あおい)
No.478あしろ木2005-07-11 20:44:42.458972+09
愛知県陶磁資料館の図録を見ていると、安倍さんは、桃山の名品たちのいいところを 安倍さんなりに噛み砕いて、消化して、備前の土を使って安倍さんの芸術的感性で 現代にマッチした造形作品 つまり「安倍備前」に到達したと確信しました。(あおい)
No.479さむしろ2005-07-12 00:28:45.376165+09
名古屋三越での二人展と愛知陶磁資料館での桃山茶陶展を見てきました。両方とも満足して帰りました。
No.480あしろ木2005-07-12 11:52:29.165454+09
何が印象に残りましたか?(あおい)
No.481マスター2005-07-12 19:58:07.552144+09
二人展での展示風景写真をものはら別室に載せました。
No.482さむしろ2005-07-12 20:29:15.246091+09
二人展での安倍作品は、売却済みのものは展示場から撤去されていて見ることが出来ませんでした。見たいと思うものは撤去されていました。さすがに思うところは一緒だなと思いました。
図録では黄胡麻があざやかですが、実際には随分しぶいもので備前の侘びとか枯れを感じさせました。

参考展示された安倍備前は圧巻でした。

展示場にはアートが同時に展示されていましたが、陶芸のアート性とうまくマッチして互いに引き立てあっていました。476で述べた安倍備前はアートであるということの検証が出来ました。
陶磁資料館では古志野・峯紅葉がまず印象に残りました。想像を大きく超えるヘラ目が印象的でした。(つづく)
No.483あしろ木2005-07-12 23:31:42.401393+09
二人展の写真を見ると、現代アートの美術館のようです。
とても広い会場に、洗練された雰囲気が漂っているのが感じられます。(あおい)
No.484さむしろ2005-07-13 10:44:09.03351+09
陶陽作品の展示スペースと安人作品の展示スペースの雰囲気は違いました。

峯紅葉は思ったより小振りだとの印象です。図録でみる正面左部分が腰へむけて大きく削りとられているのが初めてわかりました。前後左右から見ることが出来るよう展示されていてじっくりと見ることが出来ました。安倍さんの造形論を思い浮かべながら全体を観察しましたが、造形論と峯紅葉の造形は見事に一致していました。作りに稚拙さがなく円熟期のものであろうと思いました。
No.485あしろ木2005-07-13 13:04:50.679362+09
兎にも角にも、安倍さんの視点は 桃山の織部様式
「桃山の名品」を見据えているということがよくわかりました。(あおい)
No.486さむしろ2005-07-14 18:09:23.00992+09
陶磁資料館では、このHPで連載中の動画「桃山茶陶の造形と焼成」のなかで安倍さんが詳しく説明しておられる備前三角花入、備前花入「太郎庵」、備前透文大鉢も展示されていました。
いずれも最高傑作ということで、安倍さんの解説を思い起こしながら目を凝らして見て、解かった気で帰ってきました。しかし帰ってから、見たようでまだみていないことに気付きがっかりしています。もう2〜3回行ってみたい感じです。
No.487あしろ木2005-07-14 20:58:56.001123+09
動画を繰り返し見ているのですが、なかなか難しくて、完全に理解できるまでには程遠いです。(あおい)
No.488さむしろ2005-07-15 09:56:32.460896+09
ゆっくり、じっくりと行きましょう。
No.489あしろ木2005-07-15 22:32:36.096746+09
そうですね。
今日も動画を見た後「日本の陶磁6備前」(中央公論社)を見ています。
安倍さんの説明を聞いて、数億円するものと数百万円のものが一冊の本の中に載っているのが初めてわかりました。
安倍さんの説明を聞くまで、意図して作られたものと、それを真似て作られたものの違いがわかりませんでした。(あおい)
No.490さむしろ2005-07-17 00:04:35.684663+09
日本の陶磁6「備前」にも載っている備前花入「太郎庵」や備前三角花入も見てきました。
この二つも最高度の造形と濃密な焼き味ということでHP動画で解説を聞いた作品ということで集中してみてきました。
No.491あしろ木2005-07-17 22:45:13.754081+09
備前三角花入れは、安倍さんの解説を聞いて、口作りに大変興味を持ちました。
素人ではわからない部分の解説でしたが、実際に実物を見られてどうでしたか?(あおい)
No.492さむしろ2005-07-18 15:59:33.265694+09
口部はゆったりとした山と谷が三つづつありました。
口部のすぐ下のところに絞ったというか溝をつけたというか、そんな部分がありますが、安倍さんはHPの動画中の説明で「アールがついている処とすとっと入っている処があってそれは溝ではない」と言っておられました。
その部分を見ると確かに「>」になった部分と「⊃」になった部分がありました。意識して見ないと見落としてしまう部分です。
それ以外にも一つひとつのヘラやおさえにはそれぞれ意味や計算があるという安倍さんの説明に納得しながら見ました。
No.493あしろ木2005-07-18 22:03:05.161728+09
口部の下の溝の解説はとても興味深く聞きました。
以前本に掲載されているこの備前三角花入れをみて「こんな花入れが欲しい」と思いながら、安倍安人展を見に行ったことがありました。
初日にも見に行っていたのですが、その時は三角花入れは出品されていなかったので、全く期待しないで見に行ったのですが、なんと、そこにあったのです。
「念ずれば花開く」とはこういうことを言うのでしょうか。(あおい)
No.494さむしろ2005-07-20 00:05:56.868245+09
そして三角花入を手に入れたのですね。

2ちゃんねるの「志野 織部 黄瀬戸 瀬戸黒」http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/gallery/1120948962/l50 に「桃山志野の特徴を講義して」の書き込みに対してNO20で「器体がうねっている」との書き込みがありました。
以前、安人作備前三角花入の造形上の山と谷にそって(三角を形作る線にそって)線を引いてみたことがあります。
そうして三角花入をみるとまさしく揺れ動いて見えるんです。気持ちが悪くなるくらいに。
安倍さんは以前、動きを止めるためにヘラ入れることがあると言っておられました。
このことと現象が一致しました。
NO20の書き込み人は、このことをわかって書いたのかあるいは感じたままを書いたのか? 
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