 |
 |
門脇 |
メトロポリタンには以前から日本陶芸のセクションがあったんですか? |
安倍 |
いや、もともと現代陶芸のセクションを作る予定はなかったらしいです、全然。 |
門脇 |
はぁ。 |
安倍 |
ところがニューヨーク市民の間に、ものすごい陶芸熱が広がってきて、それで急遽作ったようなんです。 |
門脇 |
こないだS先生もおっしゃっていましたけど、西海岸の方はわりと理解というか、興味をもってくれたけど、東海岸はまるっきり相手にしてくれなかったというような話をされていましたけどね。 |
安倍 |
今はね、ものすごいと思うのは、去年の12月にわたしが東京で個展をやったときのね、インターネットで流してるでしょ。資料を送れというのがね、あの画面にね三つ、上から下まで全部ビッシリ入って。ほとんどアメリカからです。 |
門脇 |
それなら相当な数ある。 |
安倍 |
イタリアや、ヨーロッパの一部にはもともとあったんですけどね。 |
門脇 |
えぇ。 |
安倍 |
ヨーロッパ、アメリカの陶芸ブームというのは、すごいです。 |
門脇 |
今回はそういうブームもうまくマッチしたということですね。 |
安倍 |
だから、ぼくら、もう最初の7年前の展覧会などは、まったく向こうも、そういう気配もないし、特別な人を別にすると、よっぽど好きな人が、ちょこちょこっと来てくれるという感じでした。 |
門脇 |
それで、2年前くらいに5年前の個展のことを思い出して、向こうも。そういえばMr.安倍がいた、というんで。 |
安倍 |
イャイャ、そういうことではないと思いますよ。ぼくの展覧会を見にきた、これが直接的に今度の収蔵の話になったか、ならないか、これは別の話でね。 |
門脇 |
ただ、メトロポリタンへ入るということは、この間もちょっと聞いたのですが、その意義というかそのすごさということですけど、結局、それは寄附するから受け取ってくれと言っても受け取ってくれるようなもんじゃない、ということですよね。 |
安倍 |
そういうことですね。 |
門脇 |
それで、7年前にニューヨーク展があって、それから音なしで、で、2年前? |
安倍 |
そう、そう。2年前。だから、ちょうど2年前ですからね。向こうは数年前位から日本の陶芸を入れることにして、入れ始めたという話をしていましたから。その頃に主だった陶芸家か関係者に手紙を出して、入れたんじゃないでしょうかね。いろいろと…。 |
門脇 |
これは、というところへ、出したんでしょうね。 |
安倍 |
じゃないかと思いますけど、そういう話は聞きません。ただ、数年前から入れようという計画たててやりました、という話はしました。それまで入れる予定はなかった、って言っていましたね。 |
 |
|