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安倍 |
こういうようなものが沢山たまるんです。 |
門脇 |
すると、いたる所で書かれるんですね。 |
安倍 |
そうそう。持って歩いてね、いたる所で。これなんか、バッタの…。 |
門脇 |
はいはい。ありますね。 |
安倍 |
あれ、こういうふうに書いていて、仕上がったのは、ああ仕上がったんです。ですから、こういうふうに、窯詰めもその都度その都度。で、これなんかでも、オブジェですけど、オブジェも焼き物も一緒くたです。
で、これね、ほとんど文章で書いてるんです。そうすると、文章というのは、その時のイメージで全然違ったものになるんだけど、絵で描いたら絶対変わらないから、絵にとらわれてしまうんです。
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門脇 |
なるほどね。(メトロポリタン収蔵の)あの3点は、いつ頃のデッサンですか? |
安倍 |
あれは、あの当時のものです。 |
門脇 |
デッサンをして、ほぼ同時期に作られた。5年前のものが、今、出来たり、昨日のが今日出来たりとか…。 |
安倍 |
そうです、そうです。何度も作ってきたやつもあるし、作っていないものもある。気に入ったものは、何度も作るということもあるんです。でも、その時々で少しずつ変わっていきます。自然に変わってしまいます。 |
門脇 |
なるほど。で、普通はほぼ2日で仕上がる? |
安倍 |
だいたいそうですね。2日で仕上がっていきます。 |
門脇 |
水指のときは、水指だけ? |
安倍 |
そうです。その時は水指だけにかかってます。時間があっても、他のものはやらない。乾かしながら、乾かしながら、作ってますから。その間に何するかというと、雑用をするわけです。 |
門脇 |
はい。 |
安倍 |
ちょっと締まってくる間に、あっちのことをやったり、こっちのことをしたり。だから、生地は、同時進行は3つだけ。他はしない。 |
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