門脇 1回が、だいたい1週間くらいですか?
安倍 それは、いろいろですね。その窯詰めと目的によって、変わりますね。
門脇 ほう。
安倍 ですから、今、こちらの窯ばかり使っていますけど、一番ちっちゃい窯では2日です。
門脇 ほう。
安倍 2日でも時間が余るくらいです。
門脇 あぁ、そうなんですか。
安倍 だから、前の日に10時間から12時間焚いて、次の日の朝入れて、2時、3時にはあがりますからね。だから、合計何時間ですかね、20〜23時間ですね。だいたい、焼き物は全部そうですよ。どこの焼き物も、志野であろうと、何であろうと、全部。
門脇 はあ。
安倍 備前の、今、焼いてる連中だけが1週間焼いているだけで。世界中の焼き物で、1週間、2週間焼く焼き物はないです。
門脇 あぁ、なるほど。
安倍 だいたい20時間前後です。どんな焼き物も。
門脇 それで十分だということですね。
安倍 十分だということではなくて、それで焼けるということです。
門脇 焼けるはず。ふーん。
安倍 だから、「1週間窯焚きやります」というのは、おそらく備前以外には無いんじゃないですか。
門脇 ふーん。
安倍 おそらく、現代備前だけじゃないですか。
門脇 ふーん。なるほど。
安倍 と、思いますね。あれは、いわゆる田土というキブシ粘土を使っているから、そのキブシのほぼ100%に近いものを焼こうとすると、多分、ああいう焼き方をするしか方法がないんでしょうね。通常の焼き物は、だいたい20時間前後。長くて、22〜23時間。
門脇 そう言えば、この間、萩焼の窯へ行きましたけど、今朝火を入れて、夜には焚き上げると言っておられました。
安倍 焼き物はどこでもそうですよ。早く言えば、世界中の焼き物は、20〜22、23時間、長いところで24、25時間。
門脇 なるほど。
安倍 だから、現代の炭サンギリの備前に限り、1週間とか10日とか言うんです。あとの焼き物は、そんなに焼いていません。わたしみたいに山土を使っているから、だいたい22、23時間だったら十分。
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