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門脇 |
桃山だったら、窯を焚いているところへ行って、「これをこのように焼いてくれ」というやり方でしょうか? |
安倍 |
そうだと思いますね。だからほとんどの人が勘違いしていると思うんです。早く言ったら、壷も甕も擂鉢も水指も全部同じ世界に考えていて、それが同じ世界であって、ただ単に室町であったり、鎌倉であったり、桃山であったり、というふうに分類してしまっているんです。 |
門脇 |
はい。 |
安倍 |
だけど、大きく違うのは、茶陶と雑器の違いというのは、備前にかぎらず極端に違うんです。 |
門脇 |
はい。 |
安倍 |
その極端さを理解出来てないのが現代です。それは現代を通して見ようとするからです。 |
門脇 |
と言われますと?
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安倍 |
一緒くたなんです。。 |
門脇 |
なにが?
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安倍 |
桃山と言えば、甕や擂鉢も水指も窯も焼成も全部同じだと。偶然に特別なものが焼けたか、あるいは拾い出したくらいに考えがちなんです。
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門脇 |
はい。
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