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安倍 |
だから、そこが桃山茶陶理解の一番大きな障害なんです。 |
門脇 |
たまたま出来の良かったものが、400年後に残っているというふうな考え方なんでしょうね。 |
安倍 |
そう。だからそれは全然違うんです。要は、もう生まれてくるときから、生地が生まれてくるときから、もう既に全然違った世界に生まれてきているんです。 |
門脇 |
はい。うーん。 |
安倍 |
それは、明らかに。だから、今、名品とされて残っているものを見ると、共通点がありましてね、それは焼成方法の共通点もあるし…。 |
門脇 |
はい。 |
安倍 |
結局、双方の共通点があるんです。雑器を焼いた雑器の共通点と茶陶の共通点というのが、汽車のレールみたいに交わることなく延々と平行線上にある。 |
門脇 |
はい。 |
安倍 |
だから、それをきちっと分けて考えないと、理解できない。 |
門脇 |
うーん。 |
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